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#17 海外育児期間を経て復職 & 転職へ|「自分」を体現するための仕事

  • 執筆者の写真: careermentorjapan
    careermentorjapan
  • 1 日前
  • 読了時間: 5分
井岡 祐子さん(写真左上)とご家族
井岡 祐子さん(写真左上)とご家族
 

井岡 祐子さん プロフィール

 2005年にミネソタ大学卒業後、トヨタ自動車へ新卒入社。パートナーとともにトヨタ欧州にて勤務。その後パートナーのMBA留学に帯同(フランス・アメリカ)、帰国後は日本のトヨタへ復職。家族でスイスに引っ越す計画を前に国際NGOであるSave the Children Japanへ入局。3年弱の育児期間をリヒテンシュタイン及びスイスにて経験。その後、帰国と共にアマゾン・ジャパンへ就職。


 複数回の海外転居、帰国、そして復帰を経験される中で、家族も自分も大切にしながら、仕事や育児への関わり方を考えてこられた井岡さん。経験の中で昇華されたその考えについてお伺いしました。

 

ー井岡さんは、ライフの変化とともに拠点やキャリアを変えてこられたと思います。その経緯について、差し支えなければ教えて頂けますか。

 まず新卒では、日本の社会・強みを知るという動機で、日本を代表する企業の一つであるトヨタ自動車に就職を決めました。ベルギーへ駐在が決まり、職場が同じだったパートナーも同じ駐在先に決まり、二人とも勤めながらベルギーに転居しました。最終的には、パートナーのほうが任期が長かったため、ベルギーに残るため自分は現地採用に切り替えてもらいました。そして帰国時に日本のトヨタに再雇用していただきました。

 数年後、パートナーのMBA留学が決まり、休職しフランス・アメリカへ帯同しました。アメリカで第一子を出産し、留学後は帰国と共に復職。パートナーの仕事の都合で二年後にスイスに引っ越すのが見えていたので、一年間トヨタに勤務しましたが、しばらく働けくなることも鑑み、やってみたかった仕事としてSave the Children Japanという国際NGOで働きました。

 そして第二子出産と同時にスイスに引っ越し。3年弱子育てに専念した生活をしました。そして帰国時にアマゾン・ジャパンへマーケティング職で就職。Amazon FashionやPrime Videoの部署を経験してきて、現在に至ります。


ー11年ほど働かれたのちに、3年ほど育児に集中する生活へと切り替えたのは大きな決断だったと思います。どのような考えで決断され、また実際に経験してみていかがでしたか。

 家族というユニットにとってベストな選択を考えました。子供の教育にも、パートナーのキャリアにもプラスになります。私は、退職して、子育てへ専念となりますが、これは、先入観で評価するよりは、まずはやってみるべき、という思いで決断に至りました。

 後になってみると、フルタイムで育児をしたことでやりきれた感がすごく大きく、母親としての満足感がありました。二度と戻れない乳幼児期に母親として精一杯やれたと思っています。



―その後の復職・転職について、お伺いできますか。

 3年弱ほど経った頃に、子育てへの専念の「卒業」の時期を感じました。子供は乳幼児期は母親という存在をフィジカルに必要としてくれます。次第に、自分で歩き始め、ご飯を食べ始め、友達を作り、母親と二人だけの世界を卒業していきます。母親の求められ方は、それに併せて変わってきます。子供が母親と二人だけの世界を抜け出す姿を見た時に、「私も、次のステージに行く時が来たんだ」と認識しました。

 この3年弱の子育て期間を経て、『自分が自分としてあるために、私には仕事があった方が良い』という気持ちも強まってきていたため、その思いをパートナーに相談し、家族で帰国を決断しました。

 転職活動としては、転職エージェントや企業HP、Indeedなどの募集サイトも幅広く使い情報収集しました。エージェントからは、トヨタの経験が長かったので「製造業しか受からないのではないか」とフィードバックを受けていました。しかし、製造業以外に応募して、失うものも特にないので、一定の期間は、自分の仕事探しの軸にミートする企業に応募することにしました。


 お仕事探しの軸は以下の二点でした。

①共感できるプロダクトに携われる:社会にポジティブなインパクトを生み出していると思えること。子供と過ごす時間を犠牲にして働くので、その価値がある仕事である必要がある。

②子育てとの両立がしやすい:リモート勤務の可否、会社のカルチャー、効率性の観点でITインフラの充実など。

この観点で、最終的には直接応募したAmazonへ就職することを決めました。


ー駐在帯同や子育てによる休職を経ての復職・転職に悩む方は多くいらっしゃいます。良い決断のために大切なことは何でしょうか。

 「焦りを意識的に排除していかに長期的な視点をもたせられるか」が良い決断をもたらすと思います。ブランクがあったら、雇用先がないのではないか、新しい技術についていけないのではないか、などの不安はあると思います。案ずるより産むがやすし、のケースが多いと実感しています。

 また、知り合いや色んなことをしている人たちと話すなどして、基本的な刺激を求めることをお勧めします。「こんな仕事もあるのか」といった発見があると思います。それをふまえ、そもそも自分は何をして生きていきたいのか?という根本的な部分についても考えること。これが、「長期的に良い選択」につながると思います。


―今後のキャリアについて、考えていることがあれば教えて頂けますか。

 仕事は楽しみとして働ける状態が理想だと考えています。一回「職場」から離れているからこそ、「仕事が好き」と自信を持てています。自分の人生を彩るためにも、これからも、社会の問題解決に取り組むような仕事を続けていけたらと思います。

 また、私には二人の子供がいますが、仕事で良かったこと、つらかったことなど、積極的に話すようにしています。彼らも、近い将来社会に出ると思います。その時に、身近な存在である母親が、つまずいたり、悩んだりしつつも、前に進もうとしていたという記憶が、彼らをいつか助けてくれるのではないかと思うからです。




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